January 21, 2012
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小熊 ご新著の中で、原発デモの取材に行って意外と年長者が多かったと書かれていましたけれども、ずいぶんと古い感覚してるんだなと思いました。若者は政治に一番無関心な層だというのは、1970年代以降は定説です。知識もないし、生活の厳しさも実感していないからです。
昔は若者が政治に敏感だった時代がありました。ただそれは、大学生が敏感であったという意味で、一般的に若者が敏感だったわけではありません。大学生はどの国でもかぎられたエリート層だったので、我々がこの国を引っ張っていかなければならない、我々が立ち上がって政治を変えていかなければならないという使命感が高かった。しかし、それは大学進学率が10パーセント台ぐらいのときまで、日本でいえば1960年代までしか続きませんでした。韓国なんかでも80年代末はそうでしたが、それもどんどん変わってきています。
日本の68年というのはその境目の時期でした。しかし今どき、大学生に自分は特権階層だから立ち上がらなければなんて使命感があるわけがない。あとは知識と経験の不足があるだけですから、必然的に一番鈍い層、一番デモに来ないはずの層だと思う。もちろん、そういう統計的多数像が当てはまらない人は、いくらでもいるでしょうが。
古市 でも、僕と同じような感覚を持っている人も思かったと思います。オキュパイ・トウキョウにしても「若者のデモ」というかたちでメディアでは括られましたよね。
小熊 単に60年代末に作られたイメージの残存です。「世界を変えるべく立ち上がるのは若者だ」とかいうのは。
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